2018.3.11

日曜日と重なったので何かエントリーしようと思いました。
あの日以来、毎年この日は特別な日になり、他の364日よりもずっと考える日です。

ある意味で一年の基点になっているようにも思います。
一休さんで有名な一休宗純が詠んだといわれる
“正月や 冥途の旅の 一里塚 めでたくもあり めでたくもなし”
という歌の情緒が日本人の人生観らしくてとても好きなのですが
あの日以来マイルストーンは正月ではなく3.11になりました。

当日は上井草(石神井)のスタジオに入っておりましたが
揺れが水平方向であったために、最初は甘くみていました。
次第に揺れは、水平方向ではあるものの経験したことがないほどのアンプリチュードになりました。
普通には立っていられないほどです。厄災のあとスタジオ内にあらゆるものが散乱していました。
ただ、それほどの状況でありながら、その後の報道で目にする惨状を想像する準備はできていませんでした。
画面でみた光景はまるで別の世界、作り物のように感じました。
受け容れるのに時間がかかり、無力という言葉に収まりきらないほどの無力感で、
部屋に灯をともし、寝床から立ち上がり、外にでることにすら時間がかかりました。
不思議と恐ろしいということはありませんでした。自分だけが置き去りにされたような気持ちでしたかね。
すべて画面を通してですがあの光景を決してわすれられません。
信じられない光景の連続でした。
仙台空港に波?千葉でのコンビナート火災、、、
道路からみた海岸線にそそり立つ波頭、
報道ヘリで上空から見た折り重なる巨大なうねりの数々、
原発の水蒸気爆発。ニュース速報、ニュース速報、ニュース速報、、、、

再びたちあがり、映像というジャンルの仕事を通じて
微力でも何か伝えられるようになりたいと思いました。
そして今年もこの日に決意を新たにするのでした。

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