IBC 2015

今月11日からIBC 2015がオランダで開催されていました。
IBC(International Broadcast Conference)はいわゆる放送機器の展示会で、USでのNAB、日本でのInterBEEと同様の展示会です。大きなイベントで様々なメーカーが参加しており、新製品も発表されました。
Adobeからもビデオ製品のアップデート情報が発表されましたので紹介したいと思います。

Adobe

概要

AdobeはIBC 2015でCreative Cloudのビデオ製品に搭載予定の機能のプレビューを行いました。
ここではPremiere ProとAfterEffetctsに絞って内容を見ていきたいと思います。
新機能として紹介されていたのは次の項目です。

  • UltraHD、HDR対応となる複数のフォーマットをサポート
  • HDRワークフローのサポート (Premiere Pro)
  • Lumetri Colorの搭載 (AfterEffetcts)
  • Appleのトラックパッド、Microsoft Surface Pro、Windows 8搭載タブレットでのタッチ操作に対応
  • Creative Cloud Libraries機能の強化

詳細についてはAdobeのプレスリリースをご覧いただくとして、幾つかの機能をピックアップしたいと思います。

タッチ操作対応

まず、Appleユーザーとしては嬉しいトラックパッドのタッチ操作対応です。
これは、ソフトウエアがMacBookProなどのトラックパッドやMagic Trackpadに対応するようで、AfterEffetctsではタッチ操作で基本操作やタイムライン、コンポジションウインドウの拡縮・移動が出来るようになるようです。Surface Proなどでも同様の操作がサポートされるようです。

Lumetri Color

次に、詳細が発表されていないので、プレビュー動画から読み取れる情報になりますが、Lumetri ColorがAfterEffetctsにエフェクトとして搭載されるようです。このLumetri ColorはPremiere Pro 2015に搭載されたLumetri Color PanelのAfterEffetcts版のようで、LightroomのRAW現像に似たインターフェイスで色彩調整が出来る機能だと思われます。
Premiere Pro 2015で使用した感想ですが、Lumetri Color PanelはLightroom等で写真を現像したことのある方であれば違和感なく使える非常に扱いやすいツールではないかと思います。ソースのプロファイルを指定できたりLUTを読み込めたりとこれ一つで細かな部分まで色彩調整が出来ます。
これがAfterEffectsに搭載されると色彩調整がより効率的に行えるようになるのではないでしょうか。

Ultra HD、HDRフォーマット

Ultra HD、HDRのフォーマットとしてサポートする予定のフォーマットは、
DNxHR、HEVC (H.265)、Dolby Vision、OpenEXR
といったところがラインナップされています。

プレスリリースでも情報がそれほど多くないため、推定の部分が多いですがAdobeのビデオ製品の進化に期待したいところです。
AfterEffectsはCC 2015でレンダリングエンジンが書き直されたこともあり今後どのようにアップデートされるのか楽しみですね。

SONY

また、SONYからはフルサイズミラーレスのα7sIIが発表されました。
脅威の高感度耐性で注目されたα7sの後継機で、α7II、α7rIIと同様に5軸光学手ブレ補正が搭載され、本体での4K収録やS-Log3にも対応しました。その他にも各性能がブラッシュアップされ、非圧縮14bit-RAWにも対応することので、非常に期待の出来るカメラですね。

といったところで、以上IBC 2015の紹介でした。

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