無事公開というはこびとなったようですのでご興味をお持ちの方は是非足を運んでみてください。
CGディレクターを担当されたスタジオポメロの越田くんからのお誘いで参加させていただきました。
総監督の幾原さんとは作品をご一緒したことありませんので
ユーザーとしての個人的な見解ではありますが、、、なぜか観てしまうアニメだった”少女革命ウテナ”の印象から
理屈抜きのグラフィカル演出というイメージをもっていました。
ちなみにPatecが担当させていただいたところはまーざっくりと白黒の三角錐CGという感じです。
基本はC4Dでつくりましたが、AEでループ・オフセットのアニメーションをつけたカットもあります。
ほとんどが難しい内容ではありませんが、
納期直前に特殊処理の指示があるL/O・タイムシートもいくつかあり少々戸惑いました。
お決まりでない場合はきっちりした打ち合わせ・テストの時間は設けていただきたいものです。
今回感じたのは演出さんが上がってきたモノを評価するという流れに慣れきってしまっている弊害で
先にヴィジョンを明示することが困難なのかもなーともおもいましたね。
そーなると予算面などにも反映させることを今後考えていく必要がでてくるなと。
ひとまず同作品ということではなく、対アニメーション演出家に関しての経験上の考察なのですが、、、
基本的に演出(監督)という仕事はコンテをベースにあらゆる手段でビジョンを作業者に伝える仕事だと考えており
それから外れるような上がりになってしまった場合は、演出自身にもかなりの割合問題があったと考えるだろうという
作業者との相互にながれる善意のプロ意識というかそーいったコンセンサスがあるという前提で
作業依頼をお受けしてきていたわけです。
が、時代もながれていますし個人的にアニメーションへの関わりが希薄になり変化に気づかないうちに
スタートがコンテから作業して、上がったものを演出が評価するのが主流になっているとなると、
プロトタイプ制作が工程にプラスされることになり作業工数はそれなりに違ってきますから
スタンドアローンで単価でお受けするような場合には受注するかどうかにも多分な影響があります。
こういったフローでは固定費が発生しない状況のご依頼をお受けするのも難しくはなりそうですね。
若者のやる気に後はおまかせするのが良いかもとも思います 汗
受発注のリテラシーを考える良い機会にもなりました。
制作過程・スケジューリングなども、あーアニメの仕事ってこんな感じだったなーっと
良くも悪くも思い出す感じでした。
そんな状況でもディレクションの範疇で貴重な時間を割いて(社長業も並行しつつです)、
フローの潤滑剤としての役割も担ってくれたコッシーには感謝です。
(通常はCG制作進行管理予算というモノが計上されるぐらいの作業量だったと思います。)
CGディレクターとしての長いキャリアをベースに、それ以前の制作時代のキャリアも手伝ってのことか
やりとりも素晴らしくありがたいという一言につきます。