さて、では前回に引き続きOS X El Capitanの変更点を見ていきましょう。
今回はフォント周りとSIPについてです。
フォントとテキスト入力
OS X El Capitanには新しい日本語フォントが4種類追加されました。「クレー」、「筑紫A丸ゴシック」、「筑紫B丸ゴシック」、「游明朝体+36ポかな」です。
クレー、筑紫A丸ゴシック、筑紫B丸ゴシックはフォントワークスの製品で、游明朝体+36ポかなは字游工房ですね。
また、OS Xで従来から搭載されている「ヒラギノ角ゴシック」もウエイトが追加され、フォントファミリーが「Hiragino Sans」となりW0〜W9までのウエイトが搭載されました。
ただし、El Capitanから搭載された全てのヒラギノフォントがYosemiteまでのフォントとは仕様が変更されており互換性が無いことが開発元の株式会社SCREENグラフィックアンドプレシジョンソリューションズから発表されています。変更点は仮名文字の濁点・半濁点で視認性向上の為に改良されたようです。
また、カーニングをオプティカルに設定している場合に組体裁が崩れる場合があると書かれており、使用や、差し替えの際には注意しないといけませんね。
SIP(System Integrity Protection)
El CapitanではSIPというrootlessとも呼ばれる、rootユーザでも変更できないディレクトリが設定されました。
該当ディレクトリは「/System」、「/bin」、「/sbin」、「/usr」ですので、一般ユーザの場合はほとんど関係無いのですが、Homebrewなどを使う開発者にとっては大きな問題です。幸い、「/usr/local」が対象には入っていなかったので使用は出来るものの、場合によっては設定に手間ががかるようです。
また、SIPが動作していることによりFinder拡張系のソフトウエアが動かなくなっており、SIPを無効にして使う必要があるようです。
これは、Finder拡張を使っている身としては辛いところです。。SIPを無効にすれば動作するようなのですが、SIPを有効のままで機能するように開発元には頑張っていただきたいですね。
まとめ
パート分けして書いたOS X El Capitanのレビューでしたが、いかがだったでしょうか。
ちょっと開発もする映像屋という身としては影響が諸々出そうなアップデートですので、対応策を考えないといけませんね。。
また、OS Xは操作が複雑になり玄人向けになってきている印象を受けますので、もう少しシンプルになればなぁと思いもします。
一部でOS XとiOSが統合されるんじゃないかという根強い予想がありますが、Tim Cook CEOがOS XとiOSを統合することはないと語っていましたので、そのように願いたいです。むしろiPad ProにOS Xを入れてくれないかなと思ったり。
El Capitanが早く仕事環境にも使えるように環境が整えばいいのにと思う今日この頃です。